千葉工業大学 山本 明 研究室 1985-2015
世界遺産は 1972年ユネスコで採択された世界遺産条約に基づいて登録された文化財・景観・自然などで
文化遺産・自然遺産・複合遺産などに大別されます
1198件の世界遺産の中で 文化遺産は913件 自然遺産は243件 複合遺産は42件です(2019年7月)
何れも 人類にとって ‘顕著な普遍的価値’ を有しています
その価値の証として 下記10項目の遺産登録基準の何れかに合致すると共に
真正性(Authenticity)や完全性(Integrity)の条件を満たし
国内法による適切な保護管理体制が求められています
文化遺産の登録基準
(1)人間の創造的才能を表す傑作である
(2)建築・科学技術・記念碑・都市計画・景観設計の発展に重要な影響を与えたある期間にわたる価値感の交流 又はある文化圏内での価値観の交流を示すものである
(3)現存するか消滅しているかにかかわらず ある文化的伝統又は文明の存在を伝承する物証として無二の存在(少なくとも希有な存在)である
(4)歴史上の重要な段階を物語る建築物・その集合体・科学技術の集合体 あるいは景観を代表する顕著な見本である
(5)あるひとつの文化(または複数の文化)を特徴づけるような伝統的居住形態 若しくは 陸上・海上の土地利用形態を代表する顕著な見本
又は人類と環境とのふれあいを代表する顕著な見本である
(6)顕著な普遍的価値を有する出来事(行事)・生きた伝統・思想・信仰・芸術的作品 あるいは文学的作品と直接または実質的関連がある
自然遺産の登録基準
(7)最上級の自然現象 又は類まれな自然美・美的価値を有する地域を包含する
(8)生命進化の記録や地形形成における重要な進行中の地質学的過程 あるいは重要な地形学的又は自然地理学的特徴といった地球の歴史の主要な段階を代表する顕著な見本である
(9)陸上・淡水域・沿岸・海洋の生態系や動植物群集の進化・発展において重要な進行中の生態学的過程 又は生物学的過程を代表する顕著な見本である
(x)学術上 又は保全上顕著な普遍的価値を有する絶滅のおそれのある種の生息地など 生物多様性の生息域内保全にとって最も重要な自然の生息地を包含する。
参考資料:http://www.unesco.or.jp/isan/list/
以下の遺産については 下線部をクリックして個別の写真サイトをご覧になれます
自然遺産 知床 (9)(X) 2005
自然遺産 白神山地 (9) 1993
文化遺産 平泉―仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群 (2)(6) 2011
文化遺産 日光の社寺 (1)(4)(6) 1999
文化遺産 富岡製糸場と絹産業遺産群 (2)(4) 2014
自然遺産 小笠原・父島 (9) 2011
文化遺産 ル・コルビュジエの建築作品-近代建築への顕著な貢献 (1)(2)(6) 2016
文化遺産 富士山-信仰の対象と芸術の源泉 (3)(6) 2013
文化遺産 白川郷・五箇山の合掌造り集落 (4)(5) 1995
文化遺産 古都京都の文化財 (2)(4) 1994
文化遺産 姫路城 (1)(4) 1993
文化遺産 法隆寺地域の仏教建造物 (1)(2)(4)(6) 1993
文化遺産 古都奈良の文化財 (2)(3)(4)(6) 1998
文化遺産 紀伊山地の霊場と参詣道 (2)(3)(4)(6) 2004
文化遺産 石見銀山遺跡とその文化的景観 (2)(3)(5) 2007
文化遺産 厳島神社 (1)(2)(4)(6) 1996
文化遺産 広島原爆ドーム (6) 1996
文化遺産 「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群 2018
文化遺産 明治日本の産業革命遺産 福岡 八幡製鐵関連施設 (2)(4) 2015
文化遺産 明治日本の産業革命遺産 佐賀 三重津海軍所跡 〃
文化遺産 明治日本の産業革命遺産 長崎軍艦島 〃
文化遺産 明治日本の産業革命遺産 熊本 三池炭鉱万田坑 〃
文化遺産 長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産 (3) 2018
自然遺産 屋久島 (7)(9) 1993
文化遺産 琉球王国のグスクおよび関連遺産群(沖縄) (2)(3)(6) 2000
Grimeton Radio Station, Varberg