新潟県 佐渡市 宿根木 Shukunegi
28.5ha 1991.4.30 選定 港町
選定基準:伝統的建造物群及びその周囲の環境が地域的特色を顕著に示している
宿根木は佐渡島西南部の海岸段丘の入り江に形成され,北前船の寄港地に近接する港町として繁栄した.
住居は石置板葺きで,質素な外観に対して内部は透明漆喰など豪華な仕上げがみられる.
江戸時代以降,この地には北前船の船主や船大工が集住して他の港町とは様相を異にし,
周囲の環境と共に地域的特色を顕著に示している.
富山県 高岡市 山町筋 Yamachousuji
5.5ha 2000.12.4 選定 商家町
選定基準:伝統的建造物群が全体として意匠的に優秀なもの
富山県南部の高岡市山町筋は江戸初期に建設された城下町で,保存地区は北国街道沿いの町人地にあたる.
明治33年の大火により大きな被害を受けた後,当時の都市防災計画に基づき,
町は,道路の拡幅・土蔵造り・敷地境への防火壁などを採用して再興された.
土蔵造の町家や洋風建築が建ち並び,重厚かつ繊細な意匠をもつ街並み景観を今に伝えている.
富山県 高岡市 金屋町 Kanayamachi
6.4ha 2012.12.28 選定 鋳物師町
選定基準:伝統的建造物群が全体として意匠的に優秀なもの
高岡市金屋町は,高岡市西部に位置し,町の南西から南東に向けて千保川が流れる.
開町の際に前田利長が鋳物師を招き,鋳物づくりを行わせたことに始まる高岡鋳物発祥の地である.
江戸から昭和初期に建てられた真壁造りの町家には,時代ごとの特徴的な構造や意匠が見られる.
町家の裏手では今も昔ながらの鋳物作業が行われ,鋳物師町としての特徴的な景観をよく留めている.
富山県 南砺市 相倉 Ainokura
18.0ha 1994.12.21 選定 山村集落
選定基準:伝統的建造物群及びその周囲の環境が地域的特色を顕著に示している
富山県南西部の山岳地・白山山系の一部に位置する相倉周辺の一帯は,五箇山と呼ばれていた.
五箇山の70の集落には,かつて1500棟を越える合掌造りの家屋があったものの,
その独特な歴史的景観を現在も保持しているのは,相倉・菅沼の地区のみである.
両地区は1970年に国指定の史跡となり,合掌造家屋の保存が図られてきた.
富山県 南砺市 菅沼 Suganuma
4.4ha 1994.12.21 選定 山村集落
選定基準:伝統的建造物群及びその周囲の環境が地域的特色を顕著に示している
富山県南西端の山岳地帯・庄川沿いの菅沼集落は,三方を囲む川に突き出した舌状台地に位置している.
伝統的建造物群の中核をなすのは、各家の主屋と板倉・土蔵などの付属屋である.
主屋のうち9棟は合掌造りで妻入りとする点など,相倉保存地区と同様の特徴をもっている.
1995年12月「白川郷・五箇山の合掌造り集落」として世界遺産に登録された.
石川県 金沢市 東山ひがし Higashiyama-higashi
1.8ha 2001.11.14選定 茶屋町
選定基準:伝統的建造物群が全体として意匠的に優秀なもの
東山ひがしは,犀川西側の「にし」と共に1820(文政3)年に茶屋町として浅野川の東につくられた.
このとき旧来の不整形な町割が改められ,整形な街区が形成された.
街路に面して一階に出格子を備え,二階の建ちを高くして一階に座敷を置く茶屋町らしい町家が連なり,
全国でも数少ない茶屋町の風致をよく残している地区である.
石川県 金沢市 主計町 Kazuemachi
0.6ha 2008.6.9 選定 茶屋町
選定基準:伝統的建造物群が全体として意匠的に優秀なもの
主計町は,茶屋町としての始まりは定かでないが,明治期には形成していたもとの考えられている.
一階に出納子を構え,二階の建ちが高い茶屋建築の町並みが残り,
明治後期から昭和初期にかけて三階建てに増築されるなどの時代相もよく伝えている.
平成11年には全国で初めて旧町名が復活した町で,前を流れる浅野川と共に良好な景観を形成している.
石川県 金沢市 卯辰山麓 Utatsu-sanrolu
22.1ha 2011.11.29 選定 寺町
選定基準:伝統的建造物群及び地割がよく旧態を保持している
保存地区は金沢城の北東に位置し,卯辰山麓の傾斜地に広がる.
元和・寛永期 (1615 -44)に城下町の要所に形成された三寺院群のひとつで,
旧北国街道から卯辰山の中腹に向かって伸びる藩政期からの細街路や町割が今も色濃く残る.
街路沿いや突き当たりに配された寺社と伝統的な町家が渾然一体となり,特徴的な景観を形成している.